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松丸本舗/丸善丸の内本店4階を訪れるみなさまを、笑顔でお迎えするブックショップエディター。噂を聞いて駆けつけてきた本数寄も、ふらっと迷い込んできた書迷人も、あるいは何度も通ってくる常連さんも、棚の影からそっと見守り、困っている方にはさっと助け舟を出す。あるときは棚の並びに気を配り、あるときは寂し気な本を心配、またあるときは我を忘れて入荷本に夢中・・・そんなブックショップエディターズが、松丸本舗の日々を綴ります。

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雨の日のおあそび

[大音美弥子]
2010年06月24日

○o。。o○o。

運動場の真ん中に赤旗が立って、
ドッジボールもゴムとびもできない日には、
お手玉やリリアン、トランプで遊びましょうか?

いえいえ、そんなときこそ、あれですよ。

読      読      読       
書 たちよみ 書 のぞきみ 書 たなづくり 

「多読術」への第一歩は、 本屋さんでの立ち読みから、
誰がどんな本を読んでいるのかの覗き見、
そして、日ごとのテーマを決めて、
自分だけ、その日の気分にぴったりの棚作りをどうぞ♪
松丸本舗でも、雨の日はせっせと棚作り。学級文庫よろしく、
「雨」をキーワードにしたご本を少しばかり集めてみました。

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○o。。o○o。

左よりラインナップは:

『あめふらし』絵本グリムの森5(パロル舎)
絵/出久根育 翻訳/天沼春樹
5m先の見えないヨーロッパのダークな森の感覚たっぷり。
だって、2003年のブラティスラヴァ国際絵本原画展でグラ
ンプリを受賞した作品ですもの。グリム兄弟の偉業は以下!
千夜千冊 1174夜『ヘンゼルとグレーテル』

『名作童謡 野口雨情 100選』(春陽堂書店)
表紙の「雨情」の文字が、こうもり傘の先で記したようで、
素敵なんですよ♪ 「はぐれる」「取り返しのつかない」
雨情の幼心の消息に迫った千夜千冊は、以下!
千夜千冊 700夜『野口雨情詩集』

『雨の念仏』宮城道雄(日本図書センター)
宮城道雄さんは、「春の海」であまりに有名なお箏の演奏・
作曲家。神楽坂の旧宅が「記念館」にもなっています。そ
のフラジャイルな「聞き分けのよさ」への追求は、以下!
千夜千冊 546夜『雨の念仏』

『つゆのあとさき』永井荷風(岩波文庫)
銀座のカフェーの女給君江をめぐる物語。表紙に「淫蕩だ
が逞しい」とあり、解説者の中村真一郎氏および岩波文庫
編集部のお歴々は、このふたつを両立しない性質と踏んで
いるのがわかりますね。おっと、『断腸亭日乗』をどうぞ!
千夜千冊 450夜『断腸亭日乗』上・下

『黒い雨』井伏鱒二(新潮文庫)
二度と降らせたくない「黒い」雨。昭和20年8月6日の動
向について、声高な絶叫なく陰影デフォルメなく、スケッ
チで貫いた作。「撃ちてし●●」「一億総●●」の大本営
口調に飽いた人々の心を濡らす雨だったのでしょうね。
千夜千冊 238夜『黒い雨』

『熊を殺すと雨が降る』遠藤ケイ(ちくま文庫)
標題は、マタギに語り継がれる言い伝え。山の営みを通し
て、事実と科学、真実とことわざ、禁忌と伝承の間を考え
させる一冊です。作者自身によるイラストからは働く山親
父たちの寡黙・無愛想・いぶせき偉容も響きまくりますー。
千夜千冊 542夜『熊を殺すと雨が降る』

『そんな日の雨傘に』ヴィルヘルム・ゲナツィーノ(白水社)
昨日到着! ドイツ文学の翻訳新刊。帯には「46歳、無職、
つい最近、彼女に捨てられた。どこにも居場所がない…」。
著者は1943年生まれ。紆余曲折のプロフィールから、「雨
降りの日」の多かっただろう、その半生がしのばれます。
『そんな日の雨傘に』ヴィルヘルム・ゲナツィーノ(白水社)

『雨の名前』高橋順子、佐藤秀明(小学館)
辞典+歳時記+エッセー+写真集のアンサンブル。同じ著
者・写真家の組み合わせで、『風の名前』『花の名前』も
既刊あり。あらっ? 高橋さんといえば、あのお方のツレ
アイだよね? あのお方の「こわさ」はこの千夜千冊で!
千夜千冊 847夜『鹽壷の匙』

ブラコンの下に見える『「雨の木」を聴く女たち』大江健三郎
(新潮文庫)は、「雨」つながりのオマケです。これもご愛嬌
ということで、おゆるしを。
『「雨の木」を聴く女たち』大江健三郎(新潮文庫)

○o。。o○o。

店内には、もっとたくさんの雨傘やレインドロップ、
雨降り大好き! のカエルやカタツムリもかくれているはず。
店内で、雨本をみっけられたらお客様は、お気軽に、「雨本棚」
へのこっそり追加をお願いいたしますですね♪

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