歌人・小池純代さんと松岡正剛さんは、『千夜千冊』で結ばれています。松岡さんのインターネット上の連載に、小池さんが自身のホームページで歌を寄せはじめたことに始まり、全集となった『千夜千冊』では全夜に収録されました。小池さんは、毎夜の松岡さんの文章が散文詩や長歌に思え、それに反歌をつける感覚だったと言います。松岡さんは、千夜がめざした全体のランダムネスを保ちつつ、しかも一夜の情景を屹立させ変容させてくれたと絶賛。この試みは「インターネットでなければできなかった」と、口を揃えるふたり。いま大きな話題を集める電子書籍ですが、このコラボレーションには、たんなるデジタル化、ネット感覚にとどまらない、新たな書籍・活字文化のあり方を感じとっていたようです。それを小池さんは自分が光の箱になっている感覚といい、松岡さんはカレイドスコープのようだと応えます。松岡さんの「最後に本とは?」の質問に、小池さんは「自分よりも暗くて辛くて寂しいお友だち」「こちらから寄っていってあげなければ・・・」と締めくくりました。
《本流ナビIndex》「千夜千冊」に歌を寄せる/どの一夜にも様式と方法が/千夜は散文詩、長歌、それに対する反歌/日本の文学形式の正当な形を踏襲/文章に込めた思いに寄り添う力とアフォーダンス/千夜がめざしたランダムネスに旅立つエアポート/まるで歌枕をたぐっているように/コーパスが海、辞書、インデックス、コンテキストに/ネットと書物にはさまる無数の窓/福原義春アートディレクション/広辞苑より厚い七巻/全集という蔵のなかで本という座をつくっていく/ネットじゃなかったら書かない、書けない/ネット上は著者としてセンター化しない不思議/ウェブではタグとリンクに同時に出合える/本とネットはふたつでひとつ、ひとつでふたつ/ネットがもたらし表現・認識の大事な秘密/歌人もブラウザみたいなもの/自然科学と歌、イデオロギーと歌/読書は川につかったり海につかったり/相手の隙間に入って読む/本のタイトル・著者と重み・厚み・色み/記憶力ではない記憶の秘密/本とは自分よりも暗くてつらくてさびしいお友だち
【其の一】『千夜千冊』に反歌をつける
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『松岡正剛千夜千冊』(松岡正剛/2006/求龍堂)
『和泉式部日記』(小松登美/1980/講談社)
『百代の過客』(ドナルド・キーン/1984/朝日新聞社)
『日本文学史』(小西甚一/1993/講談社)
『星餐図』(塚本邦雄/1971/人文書院)
『銀河鉄道の夜』(宮澤賢治/2005/ポプラ社)
『尾崎翠全集』(尾崎翠/1979/創樹社)
『歴史哲学』(ヴォルテール/1990/法政大学出版局)
【其の二】ネットと書物の間の無数の窓
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『寺山修司全歌集』(寺山修二/1987/沖積舎)
『十五少年漂流記』(ジュール・ヴェルヌ/1958/角川書店)
『緋色の研究』(コナン・ドイル/1953/新潮社)
『奇巌城』(モーリス・ルブラン/1965/東京創元社)
『813』(モーリス・ルブラン/1959/新潮社)
『水晶栓』(モーリス・ルブラン/1960/新潮社)
『猫と小石とディアギレフ』(福原義春/2004/集英社)
『東京セブンローズ』(井上ひさし/1999/文藝春秋)
『ああ正負の法則』(美輪明宏/2002/PARCO出版)
『伝統の創造力』(辻井喬/2001/岩波書店)
【其の三】曼荼羅・万華鏡のネット感覚
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『華厳経』(高銀/1995/御茶の水書房)
『ヨーロッパの歴史的図書館』(ヴィンフリート・レーシュブルク/1994/国文社)
【其の四】本は自分より暗く寂しい友達
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『哲学ノート』(レーニン/1975/岩波書店)
『カラマーゾフの兄弟』(ドストエフスキー/1957/岩波書店)
本夜本談 第⑤回 松岡正剛 × 小池純代は、これにて完。
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【其の一】『千夜千冊』に反歌をつける
【其の二】ネットと書物の間の無数の窓
【其の三】曼荼羅・万華鏡のネット感覚
【其の四】本は自分より暗く寂しい友達



![[本夜本談] 小池純代](/pictures/picture/719.png)





























